造成工事とは、傾斜になっている土地や山、田んぼや畑がある土地を、宅地や駐車場など用途によって、活用できるように整備する工事のことです。おろそかな工事が進められると地盤の不同沈下を招くことになるため、綿密な地盤調査と必要に応じた地盤改良工事が重要となります。
防災の観点から宅地造成等規制法にもとづいて、区域内の都道府県に申請が必要な場合もあるのでご注意ください。
造成工事の工程
①整地・地ならし
整地とは、建物を解体したがれきなどを取り除き、きれいな状態にすることです。また重機やローラーを使用して平らにしたり、仕上げで砂利を敷き詰めたり、コンクリートを敷いたりするところまで行うこともあります。
②伐採や抜根
整地や地ならしをして一時的に雑草や草木を取り除いても、時間が経つとまた生えてきてしまいます。そのため、建物を建てるのに邪魔な草木や木などを根っこから取り除き、再び生えて来ないように、防草シートを敷いたりする処置を行います。
③地盤改良
田んぼや畑、または長年放置されていた空き地などは、地盤が弱っている場合もあります。そのままの地盤で住宅を建ててしまうと、地震などの災害で地盤沈下やひび割れを起こす危険性もあるため、地盤が弱い土地の場合は必ず地盤改良工事を行います。
④土盛と土止と切土
土地が道路よりも高い場合は、土地を切り取って低くする切土を行います。逆に道路よりも低い位置に土地がある場合は、そのままでは宅地として活用できないので土砂を盛り、地上げをして足りない高さを補う土盛をしなければなりません。
しかし土盛を行うと、大雨などで埋め立てて高くした部分が崩壊する危険性もあるので、それを阻止する土止や擁壁工事という作業も必要になります。つまり、土地を道路と同じ高さにするために必要な工事を、地盤改良のあとに行うということです。
⑤残土の処分
切土を行うと、どうしても余分な土砂が出てしまいます。宅地などに活用できるようにきれいな土地にするために、それらの必要のない土を敷地外に運び処分しなければなりません。
ただし一般廃棄物としては処分できず、受け入れ先も各都道府県で決められており、土質に関しても厳しく規制されています。
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